ソフトウェア無線技術を中心に構築されたDJI SDR Transmissionは、SDRとWi-Fiの両方による映像伝送モードに対応しています。SDR技術により、映像伝送性能が全く新しいレベルへと向上し、より優れた安定性と耐干渉性、透過性を実現します。例えば、一時的なモニタリングが必要な場合などに、DJI SDR TransmissionはWi-Fi伝送にも対応しているため、チームの柔軟性が向上します。
SDR vs. Wi-Fiの伝送性能[1]
kmレベルの伝送距離、強力な透過性
DJI SDR Transmissionは、最大3 kmの伝送距離を実現し[1]、広範囲のダイナミックな撮影シナリオに対応します。また、優れた透過性も発揮するため、多様で複雑な撮影シナリオにおいても、ライブ映像のモニタリングニーズに応えることができます。
20 Mbpsの高ビットレート、1080pのフルHD画質
DJI SDR Transmissionは、最大20 Mbpsの高ビットレート[2]で1080p/60fpsのライブ映像に対応し、スムーズなモニタリングとコラボレーションを可能にします。
シームレスな自動周波数ホッピング
DJI SDR Transmissionは、2.4 GHz、5.8 GHz、DFS周波数帯*で自動周波数ホッピングをシームレスに実行します。干渉が発生した際は、自動で最適なチャンネルに切り替えを行い、複雑な環境での撮影にも難なく対応します。
*5.8 GHzまたはDFS周波数帯は、一部の国/地域では使用が禁止されています。詳細については、現地の法律や規制を確認してください。
接続できるレシーバーの数に上限なし
配信モードでは、1つのトランスミッターと接続できるレシーバーの数に上限がなく、複数のクルーと高品質のモニタリングを共有でき、専門的な役割を持つ様々な担当者それぞれのモニタリングニーズを満たします。
その他の実用的機能
35ミリ秒の低遅延伝送
わずか35ミリ秒[3]の超低遅延で、スムーズなモニタリングと効率的なコラボレーションを実現します。
プロのユースケースを想定したメタデータ伝送
DJI SDR Transmissionは、ARRIやREDなど主要なシネマカメラのSDI経由のメタデータ伝送に対応しています。これにより、ディレクター、撮影監督、DITチームは、リアルタイムで詳細な撮影情報にすばやくアクセスすることができます。
音声通話による通信
DJI SDR Transmissionは、レシーバーとトランスミッター間の1対1のリアルタイム通信[4]を実現し、撮影監督とディレクターまたはクライアント間のシームレスな会話を可能にします。
コンパクト、軽量、ポータブル
1台のトランスミッター/レシーバーは約145 g[5]という軽量設計で、簡単に収納できる折りたたみ式アンテナを備えています。これにより、携帯性が確保されるだけでなく、さまざまな取り付け方法が可能となり、現場での幅広い要求を満たすことができます。
革新的なUSB-Cポートと多様なモニタリング方法
DJI SDR Transmissionは、複数のモニタリング方式に対応しており、3つのSDR信号と2つのWi-Fi信号を同時に出力できます。レシーバーはSDI/HDMI経由でモニターへの出力が可能です。また、トランスミッターは、Wi-Fi経由でスマートフォンやタブレットに直接接続でき、レシーバーを使わずに、費用対効果に優れたデュアルチャンネルのモニタリング体験を実現します。
さらに、DJI SDR Transmissionでは、安定性と利便性を兼ね備えたUSB-C出力のモニタリング方式も採用しています。USB-Cケーブルでレシーバーをスマートフォンやタブレットに接続し、スムーズで安定したモニタリングを可能にします。
アップグレードされたDJI Roninアプリ
【カメラソースの切り替え】
DJI SDR Transmissionを配信モードでDJI Roninアプリに接続すると、アプリ内でカメラソースをシームレスに切り替え、さまざまなカメラビューのモニタリングニーズに対応することができます。
【ローカル録画と再生機能】
アプリはローカル録画に対応しており、録画コンテンツを再生ページでレビューすることができます。
【複数のモニタリングオプション】
アプリは、LUT、ピーキング、波形、フォルスカラーなどの主要なモニタリング支援ツールに対応しており、プロ向けのモニタリング体験を提供します。
アシスト機能
RSシリーズ スタビライザーの制御[6]
Force Mobile、仮想ジョイスティック、ジンバルの再センタリングなどの機能に対応しています。
チャンネル設定
DJI SDR TransmissionをSDR制御モードまたはWi-Fiモードでアプリに接続すると、アプリ内でチャンネルを切り替え、チャンネル品質を同時にモニタリングできます。
カメラ制御
DJI SDR Transmissionは、カメラのPTP制御*に対応しており、絞り、シャッター、ISOの表示と調整に加えて、アプリによるカメラの写真撮影機能や動画録画機能の起動も可能です。Sony製カメラのCEC制御にも対応しており、ミラーリング操作モードを有効にできます。
DJI SDR Transmissionトランスミッターポート
SDI入力ポート
1080p/60fps動画の入力に対応
HDMI入力ポート
1080p/60fps動画の入力に対応
3.5mmステレオジャック
1対1の音声通話に対応[4]
USB-Cポート
USB-Cファームウェア更新用ポート
USB-Cポート
USB-C電源およびジンバル通信ポート
DJI SDR Transmissionレシーバーポート
SDI出力ポート
1080p/60fps動画の出力とオーディオ出力に対応
HDMI出力ポート
1080p/60fps動画の出力とオーディオ出力に対応
3.5mmステレオジャック
1対1の音声通話に対応[4]
USB-Cポート
USB-Cファームウェア更新および動画出力ポート
USB-Cポート
USB-C電源ポート
仕様
[送信機]
重量 |
約145 g(アンテナを含む) |
サイズ |
86.5×64×32 mm(長さ×幅×高さ、アンテナを除く) |
ポート |
SDI入力ポート HDMI入力ポート 3.5mmステレオジャック USB-Cファームウェア更新用ポート USB-C電源およびジンバル通信ポート |
動作周波数 |
SDR動作周波数 非DFS周波数帯: 2.4000~2.4835 GHz 5.725~5.850 GHz DFS周波数帯: 5.470~5.725 GHz 5.8 GHzは、一部の国/地域では使用が禁止されています。詳細については、現地の法律や規制を確認してください。5.600〜5.650 GHzは使用しません。
Wi-Fi動作周波数 2.4000~2.4835 GHz 5.150~5.250 GHz |
伝送電力(EIRP) |
SDR: 2.4000~2.4835 GHz: < 30 dBm (FCC) < 20 dBm (SRRC/CE/MIC)
5.470~5.725 GHz: < 30 dBm (FCC) < 23 dBm (CE/MIC)
5.725~5.850 GHz: < 30 dBm (FCC) < 14 dBm (CE) <30 dBm (SRRC)
Wi-Fi: 2.4000~2.4835 GHz: < 26 dBm (FCC) < 20 dBm (SRRC/CE/MIC)
5.150~5.250 GHz: < 26 dBm (FCC) < 23 dBm (SRRC/CE/MIC) |
Wi-Fi プロトコル |
802.11b/a/g/n/ac/ax 2×2 MIMO Wi-Fi対応 |
最大帯域幅 |
SDR: 20 MHz
Wi-Fi: 20 MHz |
最大ビットレート |
SDR: 20 Mbps*
Wi-Fi: 8 Mbps *制御モードで測定(ブロードキャストモードはオフ)。 |
消費電力 |
8.2 W 室温25°Cで、制御モードでリンクしているときに、約10 mの距離で、トランシーバーとレシーバーそれぞれ1台の設定で、Wi-Fiをオフにして、PDを電源に使用して測定。 |
電源 |
USB-C電源タイプ1:9 V、2 A(PDプロトコル) USB-C電源タイプ2:6.8~17.2 V DC NP-Fバッテリー電源電圧:6.8〜8.4 V |
入力動画フォーマット |
1080p: 23.98/24/25/29.97/30/50/59.94/60fps 1080i:50/50.94/60fps(1080iはブロードキャストモードでは使用できません)。 720p: 50/59.94/60fps |
入力音声フォーマット |
SDI(エンベデッド対応)、HDMI(エンベデッド対応) |
映像伝送システム |
SDR + Wi-Fi |
映像伝送遅延 |
SDR: 80 ms*(カメラおよび画面表示の遅延を含む) 35 ms*(カメラおよび画面表示の遅延を除く) Wi-Fi: 110 ms** *配信モードをオフにした状態で1080p/60fpsの動画撮影時に測定。 **1080p/60fpsの動画撮影時に測定。 |
動画コーディング形式 |
H.264 |
最大伝送距離 |
SDR: 3 km (FCC)* 2 km (CE/SRRC/MIC(日本))* Wi-Fi: 200 m *制御モードで測定(ブロードキャストモードはオフ)。 |
動作環境温度 |
-10℃~40℃ |
[受信機]
重量 |
約145 g(アンテナを含む) |
サイズ |
86.5×64×32 mm(長さ×幅×高さ、アンテナを除く) |
ポート |
SDI出力ポート HDMI出力ポート 3.5mmステレオジャック USB-Cファームウェア更新および動画出力ポート USB-C電源ポート |
動作周波数 |
SDR動作周波数 非DFS周波数帯: 2.4000~2.4835 GHz 5.725~5.850 GHz 5.8 GHzは、一部の国/地域では使用が禁止されています。詳細については、現地の法律や規制を確認してください。 |
伝送電力(EIRP) |
SDR: 2.4000~2.4835 GHz: < 30 dBm (FCC) < 20 dBm (SRRC/CE/MIC)
5.725~5.850 GHz: < 30 dBm (FCC) < 14 dBm (CE) < 23 dBm (SRRC) |
最大帯域幅 |
20 MHz |
最大ビットレート |
20 Mbps 制御モードで測定(ブロードキャストモードはオフ)。 |
消費電力 |
8.3 W 室温25°Cで、制御モードでリンクしているときに、約10 mの距離で、トランシーバーとレシーバーそれぞれ1台の設定で、Wi-Fiをオフにして、PDを電源に使用して測定。 |
電源 |
USB-C電源タイプ1:9 V、2 A(PDプロトコル) USB-C電源タイプ2:6.8~17.2 V DC NP-Fバッテリー電源電圧:6.8~8.4 V |
出力動画フォーマット |
1080p:23.98/24/25/29.97/30/50/59.94/60fps 1080i:50/50.94/60fps(1080iはブロードキャストモードでは使用できません)。 720p:50/59.94/60fps |
出力音声フォーマット |
PCM |
映像伝送システム |
SDR |
映像伝送遅延 |
80 ms(カメラおよび画面表示の遅延を含む) 35 ms(カメラおよび画面表示の遅延を除く) 配信モードをオフにした状態で1080p/60fpsの動画撮影時に測定。 |
動画コーディング形式 |
H.264 |
最大伝送距離 |
3 km (FCC) 2 km (CE/SRRC/MIC(日本)) 制御モードで測定(ブロードキャストモードはオフ)。 |
動作環境温度 |
-10℃~40℃ |
NP-F970 バッテリーとの組み合わせで、使ってみました。
1080P、HDMI入出力、置きカメラの伝送用に利用しました。映像変化がすくなかったこともあってか、連続で約6時間つかってバッテリーがすこし残っていました。もしかしたらもう1時間程度は大丈夫なのかもしれません。
似た条件でDJI Transmissionを使っていましたが、場合によっては映像がなめらかで有線接続されているカメラの映像に近いと思えるほどでした。
受信側が無制限とのことでしたので有人カメラへの戻り映像などにも使えそうですね。