DeckLink IP HDとは
Blackmagic Designの「DeckLink IP HD」は、PCI Expressスロット搭載コンピューターに増設し、単一のRJ45スタイル10Gイーサネットポートを介してSMPTE ST 2110規格に準拠したIP放送システムで最大3チャンネルのビデオをキャプチャー・再生できるキャプチャーカードです。最高1080p60までのHDフォーマットに対応し、非圧縮10-bitやApple ProRes、DNxHDなどの高品質コーデックをサポートします。従来の同軸ケーブルによるSDI配線から、IPネットワークインフラを活用した次世代の制作・放送環境への移行や検証に最適な選択肢です。
この商品がおすすめの人
- IPベースの映像システムを構築・検証したい方:SMPTE ST 2110やNMOS規格に準拠したIPビデオ伝送環境を手軽に導入できます。
- 1本のLANケーブルで複数系統の映像を扱いたい方:10G BASE-Tイーサネット接続1本で、最大3入力・3出力のHD映像と16chオーディオを伝送可能です。
- 各種配信・編集ソフトウェアを活用したい制作エンジニア:DaVinci Resolveをはじめ、Premiere Pro、vMix、OBS Studioなど幅広いソフトウェアでのキャプチャー・再生に対応します。
おすすめの用途
- 放送:ST 2110放送基準に準拠し、非圧縮および高品質コーデックを用いたスタジオサブシステムやマスター送出のIP化に適しています。
- 映像キャプチャー:10Gイーサネット経由で最大3チャンネルの1080p60映像をPCへ同時に取り込む収録環境を実現します。
- 映像伝送:既存の10G IPネットワークインフラを活用し、長距離や構内での効率的な非圧縮映像伝送を行えます。
- 映像出力:編集ソフトのプレビュー出力やライブ配信用マスター映像を、IPネットワーク上のスイッチャーやモニター機器へ安定送出します。
DeckLink IP HDをレンタルする際の注意点
レンタル前に確認したいこと
- PCI Expressスロットの空き状況:本機は内蔵カード型機材です。コンピューターにPCIe 4レーン Gen2(x4、x8、x16スロット)以上の空きスロットが必要です(一般的なノートPC等には直接取り付けできません)。
- SDI/HDMI端子の非搭載:映像の入出力はRJ45(10G BASE-T)ポートのみとなります。従来のSDIやHDMIケーブルを直接接続することはできません。
- 10Gネットワークインフラの有無:ST 2110での非圧縮HD伝送を行うため、接続先には10G BASE-Tに対応したネットワーク機器(スイッチングハブ等)が必要です。一般的な1Gbps(1000BASE-T)環境では正常に動作しません。
スペック・機能上の注意点
- 対応解像度はHD(最大1080p60)まで:4K(Ultra HD)映像のキャプチャー・再生には対応していません。
- 同期・ネットワーク設定の知識:ST 2110運用には、PTP(IEEE 1588-2008 v2)グランドマスタークロックやIGMP v2、NMOS等、IP放送ネットワークに関する適切なネットワーク設定と知識が求められます。
- 付属ブラケット:標準ブラケットのほか、ロープロファイル用のスロットブラケットが付属しています。装着するPCケースの規格に合わせて付け替えてご使用ください。
使用前に準備・確認したいこと
- 対応OSとドライバーのインストール:Windows 10/11(64-bit)、macOS 12/13以降、またはLinux環境に対応しています。最新のBlackmagic Desktop Videoソフトウェアを事前にインストールしてください。
- PCの冷却性能と電源容量:消費電力は10Wですが、PCケース内のエアフローが確保されている環境でご使用ください。
レンタル商品に含まれていないもの
- 別途必要:LANケーブル — 10G BASE-Tの帯域を満たすCat6A以上のLANケーブルは付属していないため、配線環境に合わせて別途ご用意ください。
- 別途必要:PCIeスロット搭載PC — 本製品を組み込んで動作させるためのデスクトップPCやPCIe拡張ボックスは付属していません。
- 利用条件によって必要:10G対応ネットワークスイッチ — SMPTE ST 2110システムで複数機器と通信・ルーティングを行う場合は、PTP対応などの要件を満たす10Gbps対応スイッチングハブが別途必要です。
おすすめオプション
Q: 従来のSDIケーブルを直接接続して使用することはできますか?
A: いいえ、本製品はIPビデオ専用のカードであり、SDIやHDMIの接続端子は搭載していません。SDI機器と接続する場合は、別途ST 2110対応のIPコンバーターをネットワーク上に配置し、イーサネット経由で映像を受信する必要があります。
Q: レンタルセットにはPCとの接続ケーブルやアクセサリは何が含まれますか?
A: 本製品はPCの内部スロット(PCI Express 4レーン ジェネレーション2)に取り付ける内蔵型カードのため、本体のみの提供となります。ネットワーク接続用のCAT6A LANケーブルなどは、必要に応じて別途レンタルまたはご用意ください。
Q: 対応しているビデオフォーマットの最大解像度とフレームレートはどのくらいですか?
A: HDフォーマットに特化しており、最大解像度は1080p、フレームレートは最大60fps(1080p60)まで対応しています。4K/8K解像度でのIP伝送には対応していませんので、用途に合わせてご検討ください。
Q: AJA KONA IPと比較して、インターフェースの接続方法にどのような違いがありますか?
A: KONA IPが光ファイバー接続用のSFP+ケージを採用しているのに対し、本機は一般的なLANケーブル(RJ45端子)を使用する10GBASE-Tを採用しています。そのため、既存の銅線ベースの10Gネットワーク環境にそのまま組み込みやすいという違いがあります。
Q: 利用環境のPCにはどのような拡張スロットが必要ですか?
A: PCI Expressの4レーン(x4)ジェネレーション2以上の空きスロットが必要です。Mac Pro、Windowsのワークステーション、またはLinuxベースのサーバーなど、対応するスロットを持つデスクトップ型PC環境でご使用いただけます。
Q: OBS StudioやvMixなどの一般的な配信ソフトウェアで認識されますか?
A: はい、Blackmagic Desktop Videoドライバをインストールすることで、OBS Studio、vMix、Wirecastなどの主要なビデオソフトウェアから、通常のキャプチャデバイスとして認識され、IPネットワーク上の映像ソースを直接扱うことができます。
Q: ネットワークスイッチ(ハブ)の選定において注意すべき点はありますか?
A: ST 2110の非圧縮映像を伝送するため、10GbEに対応していることはもちろん、PTP(Precision Time Protocol)による正確な時刻同期や、IGMPスヌーピングによるマルチキャストトラフィックの適切な制御が可能なマネージドスイッチが必須となります。
Q: 本格的な機材導入を検討中ですが、事前の検証用途でレンタル期間を延長できますか?
A: はい、レンタル期間中にマイページから延長手続きが可能です。ネットワーク環境の構築や他社製NMOS機器との相互接続テスト(PoC)において、想定以上に検証日数がかかった場合でも柔軟に対応できます。
Image sensor: 該当なし(本製品はビデオキャプチャカードのため)
Lens: 該当なし
Video resolution & framerate: 1080p60, 1080p59.94, 1080p50, 1080p30, 1080p29.97, 1080p25, 1080p24, 1080p23.98, 1080i60, 1080i59.94, 1080i50, 720p60, 720p59.94, 720p50
Photo resolution: 該当なし
Waterproof rating: 該当なし
Battery (capacity, runtime, charging time): 該当なし(PCIeスロットからの給電)
Storage: 該当なし(ホストPCのストレージに依存)
Connectivity: 10GBASE-T RJ-45 x1(SMPTE ST 2110 IPビデオ対応)、PCI Express 4レーン ジェネレーション2
Dimensions & weight: 要確認(公式仕様に詳細な記載がないため)
Operating temperature range: 5°C 〜 40°C
Blackmagic DeckLink IP HD レビュー|ST 2110を“破格”で導入できるIP映像カード