収録・編集ワークフローを変える SDI / HDMI 両対応の 6ch ビデオ・スイッチャー。
V-60HDはオーディオ・ミキサーを搭載 したA4サイズのコンパクト な6チャンネルのビデオ・スイッチャーです。 映像だけでなく、音声もミキシングできるので、どこでも誰でも高品位な映像/音声の収録が可能です。
SDI、HDMI、RGBの映像入力、各種音声入力を搭載しているので、業務用ビデオカメラから、コンピュータやタブレット、マイクなどの音響機器をそのまま接続。
ビデオ・スイッチャーはもとより、高機能デジタル・オーディオ・ミキサーを搭載しているので、映像と音声のシステムがコンパクトなボディで実現します。
VIDEO
ビデオ・プロダクション
コンサートやイベントのビデオ収録の現場では、多く要求に対して即興で応える必要があります。また、音声収録はビデオのエンジニアには解決しづらい問題でした。
V-60HDはコンパクトでありながら、6チャンネルのビデオ入力と、スケーラー機能、高度なオーディオ機能 で、様々な要求に応えることができます。 映像の入出力は、3G-SDI、HDMI、およびRGB端子に対応。SDI入力は、1080iと1080pを混在して入力することができますの で、持ち込まれたビデオカメラをそのまま入力可能。また、音声はプリアンプ、コンプレッサー付きのデジタル・オーディオ・ミキサーを搭載しているので、別途ミキサーを用意する必要がありません。
音の歪みが怖いコンサート収録や、ミキサーの操作が煩わしいパネルディスカッションの収録は、すべてV-60HDに任せられます。 スマートデバイスをタリーランプに変身させられるスマート・タリー機能、ビデオレコーダーをマルチトラックのオーディオレコーダーにできる8chオーディオ・エンベデッダー機能など、プロダクションのワークフローを変化させます。
教育
マトリクス・モードを使えば、メインスクリーン、サブスクリーン、出演者向けの返しモニター、さらに各種情報をまとめたサイネージ・モニターなど、合計4画面を自由に組み合わせて表示することができます。オペレーターによるリアルタイムなスイッチングが必要な場合はスイッチャー・モードが便利。PinP、キー合成、ディゾルブ切り替えを使った演出が可能です。
会議 / ホテル / ホール / イベント
スケーラー機能で様々な入力解像度に対応するため、PCやビデオの映像ソース切り替えをフォーマットを気にせず行えます。Blu-rayやスマートフォンのHDCP付きHDMI の信号もスイッチングが可能。静止画データを出力できるため、ロゴなどを登録しておくと便利です。
ビデオ・スイッチャー
3 G/HD-SDI 4入力(1080iと1080pを混在可能)
2 HDMI x2入力(スケーラー機能搭載)
3 RGB x1入力 (スケーラー機能搭載)
4 3G/HD-SDI 2出力 ‒ PGM/PVW/AUXに割り当て可能
5 HDMI 2出力 ‒ PGM/PVW/AUXに割り当て可能
6 マルチビュー出力 ‒ PGM、PVW、入力映像を表示。オーディオメーター表示
7 LAN ‒ 外部制御用。スマート・タリー機能
8 RS-232 ‒ 外部制御用。
9 USB ‒ 静止画像読み込み、設定の保存
プロフェッショナル・ユーザーインターフェイス
クロスポイントのボタンは明るさ調整も可能な自照式スイッチを採用。Tバーは実績あるもの搭載。 ・DSKのキーレベルやゲイン、スプリットやPinPの位置調整は即座に調整できるよう専用つまみをパネルに配置し、直感的な操作感を実現。 ・トランジションは3つのボタンで切り替えが可能。トランジションタイムは専用つまみで時間設定が可能。 ・前面パネルには3インチのLCDディスプレイを採用。本体だけで設定を変更可能。
映像合成
V-60HDには、放送や企業プレゼンテーションを作成するのに理想的なDSK機能(ダウンストリームキーヤー)とピクチャーインピクチャー機能(PinP)とスプリット機能を搭載。 PinP機能は、Squareのほか、Circle (丸)、Heart (ハート)、Diamond(ひし形)を3つのサイズから選択可能。DSK機能でこの上に、タイトルや歌詞、ロゴなどを合成できます。DSK合成は、ルミナンスキー(黒/白)とクロマキー(青/緑)対応です。
AUXバス
AUXバスは6つの入力映像/音声と2つの静止画をシームレスで切り替えられます 。AUXバスの出力は4つの出力(SDI2系統、HDMI2系統) に割り当てることが可能です。パネルにはAUXボタンを装備。迅速な操作とシームレスな切り替えが可能です。
オーディオ
V-60HDは、18チャンネル入力デジタル・オーディオ・ミキサーを搭載。4個のXLR/TRS コンボジャック、RCAステレオ入力、およびSDI/HDMIからの音声のミキシングが可能です。
プリアンプ、エフェクト内蔵のオーディオ・ミキサー
XLR/TRS入力にはプリアンプを搭載。ファンタム(+48V)電源供給可能なので、コンデンサーマイクからPAのライン入力まで幅広く対応します。 各音声入力には、ハイパス・フィルター、ゲート、コンプレッサー、3バンドEQ、ディレイ、オーディオ・フォロー機能を搭載。これらのエフェクトは、本体の液晶かマルチビューに表示されるメニューから調整することも可能。また、リモート・コントロール・ソフトウェア「V-60HD RCS」を使えば、グラフィカルに操作できます。
オートミキシング
オートミキシングは音量調整の操作を自動化し、ミキサー操作を省力化できますので、音声専任のオペレーターがいない場面などで活躍します。 特に会議、パネル・ディスカッションや討論会などの複数のマイクが使われる場合に効果的です。強調したい音声がある場合は、音声のウェイト・レベルを上げることで、音声配分の優先度を調整することができます。
8chオーディオ・エンベデッド
V-60HD のSDI OUT端子は、8 チャンネルのエンベデッド・オーディオに対応しています。マスターアウトの2 チャンネルに加えて、6 チャンネルのアナログ入力音声(AUDIO IN 1 ‒ 6)をSDI 映像にエンベデッドできます。 例えば、出力されたSDIエンベデッド・オーディオをレコーダーやビデオ編集機に取り込めば、録画後にオーディオをチャンネル単位で編集できます。 その他にもSDIエンベデッド・オーディオは録音時のバックアップや多言語のナレーション収録などにも活用できます
スマート・タリー
ローランド独自のスマート・タリー・システムは、V-60HDに接続されたPCやスマートデバイスをタリーボックスに変身させる機能です。無線LANアクセスポイントを使用すれば、iOSまたはAndroidデバイスにタリーを表示することができます。
映像
映像処理
4:2:2(Y/Pb/Pr)、8ビット
入力端子
SDI IN 1~4:BNCタイプ×4 ※SMPTE 424M(SMPTE 425M-AB)、292M準拠 HDMI IN 5~6:HDMIタイプA×2 ※HDCP対応 ※マルチフォーマット対応 RGB/COMPONENT IN 6:15ピン・ミニD-subタイプ×1 ※INPUT 6は、HDMIまたはRGB/COMPONENTのどちらかを選択 ※マルチフォーマット対応
入力映像フォーマット
SDI IN 1~4:SMPTE 296M、274M準拠 720/59.94p、720/50p(SYSTEM FORMAT 720p設定時) 1080/59.94i、1080/50i、1080/59.94p、1080/50p(SYSTEM FORMAT 1080i または 1080p設定時) ※インターレースで入力された映像は、本体内の処理でプログレッシブに変換されます。 ※フレーム・レートは、SYSTEMメニューで選択します(59.94Hzまたは50Hz)。 HDMI IN 5: HDMI/RGB/COMPONENT IN 6: 480/59.94i、576/50i、480/59.94p、576/50p 720/59.94p、720/50p、1080/59.94i、1080/50i 1080/59.94p、1080/50p VGA(640×480/60Hz)、SVGA(800×600/60Hz)、XGA(1024×768/60Hz) WXGA(1280×800/60Hz)、SXGA(1280×1024/60Hz) FWXGA(1366×768/60Hz)、SXGA+(1400×1050/60Hz) UXGA(1600×1200/60Hz)、WUXGA(1920×1200/60Hz) ※リフレッシュ・レートは、各解像度の最大値です。 ※CEA-861-E、VESA DMT Version 1.0 Revision 11 準拠 ※1920×1200/60Hz:Reduced blanking ※インターレースで入力された映像は、本体内の処理でプログレッシブに変換されます。 ※フレーム・レートは、SYSTEMメニューで選択します(59.94Hzまたは50Hz)。
静止画(Still Image)
Windows(R) Bitmap File (.bmp) ※最大1920×1080、24ビットカラー、無圧縮 ※最大2枚まで内蔵不揮発メモリーに記憶可能
出力映像フォーマット
SDI OUT 1~2:SMPTE 296M、274M準拠 HDMI OUT 1~2: 720/59.94p、720/50p(SYSTEM FORMAT 720p設定時) 1080/59.94i、1080/50i(SYSTEM FORMAT 1080i設定時) 1080/59.94p、1080/50p(SYSTEM FORMAT 1080p設定時) ※フレーム・レートは、SYSTEMメニューで選択します(59.94Hzまたは50Hz)。
HDMI MULTI-VIEW:
1080/59.94p、1080/50p
映像エフェクト
切り替え:カット、ミックス(ディゾルブ/FAM/NAM)、ワイプ(30種類) 合成:ピクチャー・イン・ピクチャー(四角型、丸型、ハート型、菱型)、DSK(ルミナンス・キー、クロマ・キー) その他:左右反転、アウトプット・フェード、静止画キャプチャー、静止画再生、テスト・パターン出力
音声
音声処理
サンプリング・レート:24ビット/48kHz
音声フォーマット
SDI IN:リニアPCM、24ビット/48kHz、2ch(SMPTE 299M準拠) SDI OUT:リニアPCM、24ビット/48kHz、8ch(SMPTE 299M準拠) HDMI IN/OUT:リニアPCM、24ビット/48kHz、2ch
入力端子
デジタル:SDI IN 1~4:BNCタイプ×4 HDMI IN 5~6:HDMIタイプA×2 アナログ:AUDIO IN 1~4:コンボ・タイプ(XLR、TRS標準)、ファンタム電源 AUDIO IN 5~6:RCAピン・タイプ
ファンタム電源
DC48V(無負荷時最大)、10mA(最大負荷) ※電流値は1チャンネル当たり
出力端子
デジタル:SDI OUT 1~2:BNCタイプ×2 HDMI OUT 1~2:HDMIタイプA×2 HDMI MULTI-VIEW:HDMIタイプA×1 アナログ:AUDIO OUT:XLRタイプ AUDIO OUT:RCAピン・タイプ PHONES:ステレオ標準タイプ
規定入力レベル
AUDIO IN 1~4:-60~+4dBu(最大入力レベル:+22dBu) AUDIO IN 5~6:-10dBu(最大入力レベル:+8dBu)
入力インピーダンス
AUDIO IN 1~4:10kΩ(HEAD AMP GAIN 0~+23dBu)、5kΩ(HEAD AMP GAIN 24~+64dBu) AUDIO IN 5~6:15kΩ
規定出力レベル
UDIO OUT(XLR):+4dBu(最大出力レベル:+22dBu) AUDIO OUT(RCA):-10dBu(最大出力レベル:+8dBu) PHONES:92mW+92mW(32Ω負荷時)
出力インピーダンス
AUDIO OUT(XLR):600Ω AUDIO OUT(RCA):1kΩ PHONES:10Ω
オーディオ・エフェクト
オートミキシング、EQ、ディレイ、コンプレッサー、HPF、ゲート、マルチバンド・コンプレッサー、リミッター
その他
その他の端子
USB MEMORY:USB Aタイプ(USBメモリー用) TALLY/GPI:25ピンD-subタイプ(メス)(TALLY:12、GPI:8) RS-232:9ピンD-subタイプ(オス)(外部制御用) CONTROL:RJ45 100BASE-TX(外部制御用
その他機能
プリセット・メモリー(8個) パネル・ロック機能 EDIDエミュレーター スマート・タリー
ディスプレイ
グラフィックLCD:128×64ドット
電源
ACアダプター
消費電流
3.1A
消費電力
37.0W
動作温度
0~+40℃
外形寸法
356(幅)×221(奥行)×96(高さ)mm
質量
3.0kg(ACアダプターを除く)
付属品
取扱説明書 ACアダプター 電源コード 保証書 ローランド ユーザー登録カード
Notes
※0dBu=0.775Vrms
PTZカメラとセットでご利用いただけます
VIDEO
初めてスイッチャーを使用したが、マニュアルを熟読しなくても基本的なことはできるシンプルさだった。
イベント当日、プロではない人に使い方を説明して終日操作してもらったが、問題なかった。
ちなみに電源投入時のギミックはマニアックな感じがして面白い。
少し古い世代の機種のようだが、今回のSDI+HDMI計4入力での使用には問題なかった。今後はHDMI入力が多い機種のほうが使いやすくなるのかな?(新しい機種ではそのような傾向があるみたい)
本体は小さく軽く運搬設置も楽。
ボタンも押しやすくスイッチング操作も楽だった。
ただ、情報ウインドウが小さく文字も荒くて見づらかった。細かな設定をするときのメニュー構成だけは分かりづらかった。
ツマミ類の間隔が狭いので指が当たって動いてしまいそうなところはパーマセルで固定して使った。
これらは本体を小さく軽くしたトレードオフかな。
次は上位機種を試してみたい。