大規模な現場のコミュニケーションを支える基幹システムとは
「Hollyland Solidcom M1 (子機8台セット) 1.9Ghzデジタルワイヤレスインカム」は、中規模から大規模なイベントや映像制作現場において、スタッフ間の円滑な音声通話を実現するためのプロフェッショナル向け通信機器です。本製品は、単なるトランシーバーの枠を超え、ディレクターからカメラマン、照明スタッフまで、チーム全体が遅延なく双方向で対話できるフルデュプレックス(同時双方向)通信を提供します。従来のインカムシステムが抱えていたセットアップの煩雑さや、アナログ無線のノイズ問題を解決するために開発され、現代の高度なプロダクション環境に求められる確実な情報共有の基盤として機能します。
混信リスクを低減する1.9GHz帯域の採用理由
多くのワイヤレス機器が飛び交う現代の現場において、通信の安定性は最も重要な課題です。本システムは、Wi-FiやBluetoothなどで混み合う2.4GHz帯を避け、専用の1.9GHz帯域を採用しています。この技術的選択により、他の無線機器からの干渉を物理的に回避し、途切れのないクリアな音声伝送を可能にしています。音声の遅延やノイズによる指示の聞き逃しが許されないライブ配信や舞台演出において、この干渉耐性の高さは、プロジェクトの成功を左右する決定的な要素となります。
ベースステーション方式がもたらす安定性と拡張性
本製品のアーキテクチャの核となるのが、専用のベースステーションを中心としたネットワーク構築です。親機を持たない分散型システムとは異なり、強力なアンテナを備えたベースステーションが各子機(ベルトパック)との通信を集中的に管理することで、広範囲にわたる安定したカバレッジを実現しています。また、最大3つの独立した通話グループを設定できる機能を備えており、制作チーム、技術チーム、進行チームなど、役割に応じた緻密なコミュニケーションラインを構築することが可能です。
プロフェッショナルの過酷な環境に耐えうる設計思想
プロの現場における身体的負担を軽減するため、人間工学に基づいた設計が随所に取り入れられています。ベルトパックは堅牢な筐体でありながら軽量化が図られており、長時間の装着でも作業の妨げになりません。さらに、現場の騒音レベルに応じて自分の声の聞こえ方を調整できるサイドトーン機能を搭載することで、無意識のうちに大声で話してしまう疲労を防ぎ、的確な音量での対話を促します。これにより、スタッフは通信機器の存在を意識することなく、自身の業務に集中できます。
既存の有線・無線システムとのシームレスな統合
単独での使用にとどまらず、既存のインフラと連携できる柔軟性も本システムの大きな特徴です。標準的なオーディオインターフェースを備えているため、他社製の有線インカムシステムやオーディオミキサーとの接続が容易に行えます。これにより、すでに導入済みの機材資産を活かしながら、無線エリアを拡張するというハイブリッドな運用が実現します。中継車と現場、あるいはメイン会場とサブ会場を繋ぐといった、複雑化する現代の制作要件に柔軟に対応できる設計となっています。
Clear-Com等既存インカムとのシームレスな統合力
本製品は、ベースステーション背面に2線式(2-Wire)および4線式(4-Wire)のオーディオ入出力端子を標準装備しています。これにより、Clear-Comなどの業界標準の有線インカムシステムやオーディオミキサーと直接接続が可能です。他社製の安価なワイヤレスインカムでは独立したシステムになりがちですが、本機は既存の設備資産と統合したハイブリッドな通信網を簡単に構築できます。
専用ベースステーションによる圧倒的な通信安定性
Hollyland Solidcom C1のようなヘッドセット間通信モデルとは異なり、M1は専用のベースステーションを中心としたネットワークを採用しています。標準の全方向性アンテナで半径約300m、付属の指向性アンテナを使用すれば前方約400mという広大な通信エリアを確保。障害物の多い大規模会場でも、子機同士の距離に依存せず、常に安定した接続品質を維持できる点が大きな優位性です。
最大3系統の柔軟なグループ分け機能
ベースステーションの操作、または専用のWebブラウザインターフェース経由で、8台の子機を最大3つのグループ(A/B/C)に自由に割り当てることができます。安価なトランシーバーにはないこの機能により、例えば「照明チーム」「音響チーム」「全体共有」といった具合に、現場の役割に応じた独立した通話ラインを構築でき、情報伝達の効率が飛躍的に向上します。
バッテリー・充電器完備ですぐに使えるレンタルセット
レンタル専用の強みとして、8台の子機すべてに加えて、予備の専用バッテリーとマルチ充電ステーション、高音質なLEMOコネクタ採用の片耳ヘッドセットが1つの専用ハードケースに収められています。短期のイベント利用において、別途乾電池を大量に購入したり、持ち運び用のケースを用意したりする追加コストや手間が一切かからず、現場に到着してすぐにプロレベルの通信環境をセットアップ可能です。
Q: 使用に無線局の免許や特別な資格は必要ですか?
A: いいえ、必要ありません。本製品は1.9GHz帯域(DECT準拠方式)を使用しており、日本国内の電波法に適合した技術基準適合証明(技適)を取得しているため、どなたでも免許不要ですぐにご利用いただけます。
Q: レンタルセットには何が含まれますか?
A: ベースステーション1台、ベルトパック(子機)8台、専用片耳ヘッドセット8個、予備バッテリー、マルチ充電器、全方向性アンテナ、指向性アンテナ、電源アダプターなどが専用のハードケースに一式収納されています。
Q: ヘッドセット一体型のSolidcom C1と比較してどう違いますか?
A: C1はベースステーション不要で手軽な反面、通信距離が短くグループ分けが制限されます。本製品(M1)はベースステーションを介すため、最大400mの長距離通信、3系統のグループ分け、既存有線インカムとの接続など、より大規模・複雑な現場に対応可能です。
Q: 別途用意すべき乾電池やアクセサリはありますか?
A: 運用に必要な専用リチウムイオンバッテリーと充電器がすべてセットに含まれているため、別途乾電池などを購入していただく必要はありません。有線インカムと接続する場合のみ、適合するXLRケーブルやLANケーブルを別途ご用意ください。
Q: 実際の現場環境でのバッテリー持続時間はどのくらいですか?
A: ベルトパック(子機)はフル充電で約6時間の連続使用が可能です。セットには各子機用の予備バッテリーが付属しており、付属の充電ステーションを使えば約2.5時間で満充電となるため、バッテリーを交換しながら終日運用することができます。
Q: 利用途中でレンタル期間を延長できますか?
A: はい、機材の次のお客様の予約が入っていない場合に限り、レンタル期間の延長が可能です。延長をご希望の場合は、返却期限の前にパンダスタジオレンタルのマイページから延長手続きを行っていただくか、サポートまでご連絡ください。
Q: 8台以上の子機を使用したい場合、システムを拡張できますか?
A: はい、可能です。ベースステーション同士をLANケーブルでカスケード接続することで、最大3台のベースステーションをリンクさせ、最大24台のベルトパックを同時に使用する大規模な通信ネットワークを構築することができます。
Q: ベルトパックやヘッドセットは雨天の屋外でも使えますか?
A: 本製品は完全防水仕様ではありません。小雨程度であれば使用できる場合がありますが、故障の原因となるため、雨天時の屋外使用では防水カバーをかけるか、雨の当たらないテント内等でのご使用をお願いいたします。
イベント制作会社ディレクター (30代 男性) / 大規模会場でも途切れない安心感 : 評価 ★★★★★ 4.8
幕張メッセでの展示会運営用にレンタルしました。以前使っていたトランシーバーでは端の方でノイズが酷かったのですが、M1はベースステーションに指向性アンテナを付けることで会場の隅々までクリアな音声が届き感動しました。ただ、ベースステーション本体の重量がそこそこあり、設置場所の確保と電源の取り回しには事前の動線確認が必要です。
舞台音響スタッフ (40代 女性) / グループ分け機能が非常に便利 : 評価 ★★★★☆ 4.5
演劇の現場で照明チームと音響チームの回線を分けるために導入。Webブラウザから簡単にグループ設定ができ、本番中の不要な指示による混乱を劇的に減らすことができました。有線インカムとの連携もスムーズです。一方で、ベルトパックのクリップが少し硬く、厚手のアウターやベルトに装着する際に手間取ることがありました。
ライブ配信技術者 (20代 男性) / 予備バッテリー完備で長丁場も安心 : 評価 ★★★★☆ 4.2
YouTubeの音楽ライブ配信の現場で使用。セットに子機と同数の予備バッテリーとマルチ充電器が付属しているため、長時間の現場でもバッテリー切れの不安なく運用できました。音質も非常にクリアで遅延も感じません。ただ、高機能ゆえに初期設定のメニュー階層が少し複雑で、初めて使うスタッフには事前のレクチャーが必須だと感じました。
通信方式: 1.9GHz DECT技術
最大通信距離: 見通し約400m(指向性アンテナ使用時) / 約300m(全方向性アンテナ使用時)
周波数帯域: 1.9GHz帯
音声周波数特性: 200Hz - 7kHz
送信電力: 最大21dBm
受信感度: -90dBm
ベルトパック(子機)バッテリー駆動時間: 約6時間
ベースステーション電源: POE電源、NP-Fバッテリー、または専用ACアダプター
オーディオインターフェース: 4-Wire(RJ45)、2-Wire(XLR)
防水・防塵性能: 要確認(非防水仕様)
動作温度範囲: 0℃ 〜 45℃
ベースステーション重量: 約1560g
ベルトパック重量: 約200g(バッテリー含む)
500名入る、割と大きめなホールでの使用でしたが、親機と子機含め全ての機器が問題なく使えました。特に回線の途切れなどを感じることはありませんでした。またバッテリーのヘタリも無いかと思います。
この金額で使えるのはコスパが良いと思います。
また機会があればレンタルしようと思います。