最先端の収録・共有ワークフローを実現するシステムとは
「HyperDeck + Cloud Store 20TB 複数台のデッキやPCを接続セット」は、複数台の放送業務用レコーダーと大容量の高速ネットワークストレージ、そしてそれらを連携させるための10Gイーサネット環境を統合したプロフェッショナル向けの収録・編集ソリューションです。現代の映像制作において、マルチカム収録された膨大なメディアファイルをいかに迅速にポストプロダクションへ移行させるかは極めて重要な課題です。本製品は、収録と同時にデータをネットワーク上で共有するという新しいアプローチにより、この課題に対する根本的な解決策を提示します。
データマネジメントの概念を覆す開発思想
Blackmagic Design社が提唱する「ポスプロとプロダクションの境界をなくす」という哲学を体現したのが、本システムのアーキテクチャです。従来、撮影現場では記録メディアを物理的に回収し、DIT(デジタル・イメージング・テクニシャン)が時間をかけてバックアップとコピーを行っていました。本機材セットは、HyperDeckによる確実なベースバンド収録を行いつつ、そのデータを10Gネットワーク経由で直接Cloud Storeへ記録・同期することで、物理的なメディアの受け渡しというボトルネックを完全に排除する市場ポジショニングを確立しています。
高速転送を支えるコアテクノロジー
本システムの技術的なアイデンティティは、エンタープライズクラスのフラッシュメモリをRAID 5構成で搭載したCloud Storeの圧倒的なI/O性能と、それを複数台のデッキやPCへ分配する10Gイーサネットの帯域幅にあります。これにより、複数台のカメラから送られてくる高解像度ビデオストリームをコマ落ちなく同時記録しながら、同時に複数の編集用PCからDaVinci Resolve等を用いてリアルタイムでアクセスすることが可能になります。待ち時間をゼロにするこの並列処理能力が、現場のワークフローに革新をもたらします。
プロフェッショナルな現場での存在意義
放送局のスタジオ収録や大規模なライブイベントなど、失敗の許されないミッションクリティカルな環境において、本機材セットは強靭なデータ基盤として機能します。単なる大容量ハードディスクの寄せ集めではなく、映像データ専用に最適化されたOSとハードウェア設計により、高ビットレートのProResファイルやBlackmagic RAWファイルのハンドリングにおいて、汎用NASとは一線を画す安定性を発揮します。これにより、制作チームはデータ管理のストレスから解放され、クリエイティブな作業に専念できるようになります。
次世代のコラボレーション基盤として
さらに、本システムはDropboxやGoogle Driveとのバックグラウンド同期機能も備えており、ローカルネットワーク内の高速アクセスだけでなく、遠隔地にいるリモートエディターやカラーリストとのシームレスなコラボレーションをも実現します。過去のスタンドアロン型レコーダーから、ネットワーク接続を前提としたクラウド対応デバイスへと進化した本製品は、現代の分散型チームによる映像制作プロジェクトにおいて、中心的なハブとして機能する設計となっています。
Q: 使用に資格や専門知識は必要ですか?
A: 特別な資格は不要ですが、IPアドレスの設定や10Gネットワークの基礎知識、およびDaVinci Resolve等の編集ソフトを用いたネットワーク共有ワークフローの経験がある技術者(DITやシステム管理者)の操作を推奨します。
Q: レンタルセットには何が含まれますか?
A: HyperDeck(複数台)、Cloud Store 20TB本体のほか、それらを接続するための10G対応スイッチングハブ、必要な本数分のCAT6A LANケーブル、および各機器の電源ケーブルがオールインワンで含まれています。
Q: 10G対応のPCがない場合でも編集に使用できますか?
A: はい、可能です。Cloud Storeには1Gイーサネットポートも搭載されているため、一般的なPCでも接続できます。ただし、本機の最大パフォーマンス(複数ストリームの同時再生など)を引き出すには10G対応のアダプタ利用をおすすめします。
Q: 一般的なNAS(Synology等)と比較してどう違いますか?
A: 汎用NASがファイル保管を主目的とするのに対し、本機は映像制作に特化しています。内部が超高速なM.2 SSDのRAIDで構成されており、複数人での高解像度ビデオの同時編集でも遅延やコマ落ちが発生しにくい設計です。
Q: 別途用意すべきメモリカード・バッテリー・アクセサリはありますか?
A: 記録はネットワーク経由でCloud Storeに行うためSDカード等は必須ではありませんが、HyperDeck単体でのバックアップ録画用にはSDカードまたはSSDをご用意ください。本システムはAC電源駆動のためバッテリーは不要です。
Q: 収録中のデータに別のPCからアクセスして編集を始められますか?
A: はい、対応するフォーマットとソフトウェア(DaVinci Resolve等)を使用すれば、収録中のファイル(グローイングファイル)にネットワーク越しにアクセスし、録画を止めずに追っかけ編集を行うことが可能です。
Q: 利用途中でレンタル期間を延長できますか?
A: 次の予約が入っていない場合に限り、延長手続きが可能です。長期間のロケやプロジェクトの遅延が予想される場合は、余裕を持った期間での事前予約をおすすめしております。
Q: 音楽ライブ等のマルチカム収録に適していますか?
A: 最適です。複数台のカメラ映像をHyperDeckで受け、そのままCloud Storeに一括記録することで、ライブ終了後すぐに複数人のエディターが素材にアクセスし、ハイライト動画などの制作に同時進行で取り掛かれます。
放送局エンジニア (40代 男性) / 圧倒的な転送速度。ただしファンの音には注意が必要 / 評価 ★★★★☆ 4.0
機材展のデモ機をテスト。4台のHyperDeckからのProRes収録を同時に受けながら、3台のMacでタイムラインを再生しても全くコマ落ちしない帯域幅には驚かされました。ただ、10GスイッチとCloud Storeの冷却ファンはそれなりに回転音がするため、静音性が求められる同録スタジオ内への設置は避け、別室に置く運用が必要です。
映像制作ディレクター (30代 男性) / ライブ配信後の編集が劇的に高速化 / 評価 ★★★★★ 5.0
eスポーツの大型大会のレンタルで導入しました。これまではSSDを物理的にリレーして編集に回していましたが、このセットのおかげで収録データが直に共有ストレージに入り、試合の合間に即座にハイライトを作れました。ネットワークの知識が少し必要ですが、全てセットになっていて結線するだけで済んだのは非常に助かりました。
DIT (30代 女性) / 堅牢なストレージだが、10G環境の構築が前提 / 評価 ★★★★☆ 4.5
ドラマの現場で1ヶ月間使用。Dropbox連携機能が優秀で、現場のプロキシデータを自動でポストプロダクションへ送れるのが便利です。SSDのRAID 5ということで物理的な衝撃にもHDDより安心感があります。ただ、恩恵を最大限に受けるには編集PC側にも10Gアダプタ(Thunderbolt変換など)を用意する必要がある点には注意が必要です。
舞台イベントの動画データ作成で6日間稼働ハイパーデッキ2台とPC2台の環境(1G)で使用しましたが、ほぼ問題ありませんでした。
一度だけ原因不明でフリーズ、PCとつないでいたUSBーCケーブルを抜き差ししたら復帰しました。その為星4個となります。