Canon マクロレンズ EF-M28mm F3.5 IS STM 概要・特徴
圧倒的な高画質を実現したコンパクトでスタイリッシュなデザインの「EF-M」レンズ。
手軽かつ高度なマクロ撮影を身近にする、EF-Mシリーズ初のマクロレンズです。レンズ前面には世界初※となるLEDライトを内蔵。新搭載のスーパーマクロモードにより、等倍撮影(1.0倍)を超える、撮影倍率1.2倍を実現しています。手持ちでの撮影時に手ブレを抑えるハイブリッドISのほか、光学系には高画質を実現するUDレンズ、非球面レンズも採用。被写体に迫った驚きの拡大写真が楽しめます。
※レンズ交換式カメラ(一眼レフカメラ・ミラーレスカメラ)用オートフォーカス交換レンズとして。2016年5月11日時点。キヤノン調べ。
球面レンズの限界を超越、非球面レンズ
基本的に写真用レンズは、数枚の球面レンズの組み合せによって構成されますが、設計技術がどんなに向上しても、球面レンズには理論上、平行光線を完全な形で一点に収束することはできないという、幾何学上の問題があり、実現できる描写力に限界がありました。
そして、大口径レンズの球面収差補正、広角レンズの歪曲収差補正、ズームレンズの小型化。この3つのテーマを解決するために生まれたのが非球面レンズです。
加工および形状の精密測定の点で、実現が困難とされ、かつては「夢のレンズ」と呼ばれていましたが、キヤノンは、いち早く製造技術開発に取り組み、1970年代前半には世界初の商品化に成功しています。製造には0.02ミクロンの研磨精度を誇る独自の量産加工技術を応用。この研削非球面レンズは、Lシリーズならではの研ぎ澄まされた描写性能を実現しています。
さらに、キヤノンは、ガラスモールド非球面レンズ、レプリカ非球面レンズの大量生産に成功。Lシリーズ以外のEFレンズにも、非球面レンズの特性を活かし、コンパクトで、優れた描写力を持つ普及レンズを数多く開発しています。
蛍石と同様の光学性能、UDレンズ&スーパーUDレンズ
理想の色収差補正をより多くのレンズで。このテーマのもとに開発されたのがUD(Ultra Low Dispersion)レンズです。二次スペクトルの除去に効果の高い、低屈折・低分散特性を持った光学素材、蛍石のように異常分散特性を備え、2枚で蛍石1枚にほぼ匹敵する性能を備えています。
また、1993年にはUDレンズの光学性能を大幅に向上させたスーパーUDレンズも開発。色収差の補正、レンズのコンパクト化に大きく貢献しています。
クリアな描写力と小型化を実現 DO※レンズ/積層型回折光学素子
光には、障害物の端を通過するとき、障害物の裏側に回り込む「回折」という性質があります。この現象を利用して光の進路をコントロール。世界で初めて各収差の補正に成功したのがキヤノンのDOレンズです。
撮影レンズの表面に数mm~数10µmの溝を同心円状につくり、一枚で蛍石レンズと非球面レンズの特性を同時に実現することに成功。通常、レンズを小型化するためにレンズ同士の配置を狭めると色収差が増大します。しかし、DOレンズを組み込むことで色収差を打消し、高画質と小型化を実現しています。
DOレンズには、2積層型、3積層型、そして新開発の密着2層型の3種類があります。
DOレンズ/積層型回折光学素子
※ DOとは、Diffractive Optics(回折光学素子)の略称
Canon マクロレンズ EF-M28mm F3.5 IS STM 仕様
画角(水平・垂直・対角線):44°10′・ 30°10′・ 51°55′
レンズ構成:10群 11枚
絞り羽根枚数:7枚
最小絞り:22
最短撮影距離通常撮影モード時:0.097m
スーパーマクロモード時:0.093m
最大撮影倍率通常撮影モード時:1倍
スーパーマクロモード時:1.2倍
フィルター径:43mm
最大径×長さ:60.9mm×45.5mm(収納時)
質量約:130g
手ブレ補正効果:3.5段分※(CIPAガイドライン準拠)
※ 焦点距離28mm[35mm判換算45mm相当]、EOS M3使用時。
描写力が高く手ぶれ補正が効いているので、手持ちでもマクロレンズらしい細部までハッキリ写った写真が撮れる。
SONYの同じようなマクロレンズSEL30M35+α6400と比べても今回はこちらのEF-Mレンズ+kiss M2が圧勝だった。