圧倒的なパースペクティブをもたらす超広角シネマレンズの到達点
「Irix Cine lens 11mm T4.3 ソニーE マウント メトリック(IL-C11-SE-M)」は、プロフェッショナルな映像制作において、限られた空間や広大な風景を極めてダイナミックに切り取るために設計されたフルサイズ対応の超広角シネマレンズです。人間の視野を大きく超える11mmという特殊な画角を持ちながら、ハイエンドなシネマレンズとしての厳格な基準を満たす卓越した光学性能と、現場での確実な操作性を高い次元で両立しています。単なる「広い画」を記録するための利便性ツールではなく、観客をスクリーンの奥深くへと引き込むような、没入感と緊張感のあるパースペクティブ表現を可能にする、映像作家のための強力な表現拡張デバイスとして位置づけられています。
歪曲収差を極限まで抑える「レクティリニア」設計の真髄
本製品の根幹を成す最大のアイデンティティは、超広角レンズの宿命とも言える樽型の歪みを徹底的な光学補正によって排除した「レクティリニア(直進性)」設計にあります。一般的な魚眼レンズのように画面周辺が不自然に湾曲することがなく、建造物の直線や遠くの地平線をまっすぐに、かつシャープに描写できます。これにより、建築物のプロモーション映像や、厳密な構図コントロールが求められるハイエンドなCM撮影において圧倒的な威力を発揮します。この高度な光学的補正により、ポストプロダクションでのソフトウェアによる歪み補正処理を最小限に抑え、画質を一切損なうことなくシネマティックなルックを維持することが可能です。
過酷な撮影現場に耐えうる堅牢性と全天候型シーリング
ネイチャードキュメンタリーや過酷なアウトドアでのロケ撮影など、機材にとってシビアな環境下での運用を想定し、筐体には軽量でありながら極めて強靭なマグネシウム合金が採用されています。さらに、レンズ内部への水滴や砂埃の侵入を物理的に防ぐため、フォーカスリングやマウント部など主要な可動箇所に厳重なラバーOリングによるシーリング加工が施されています。これにより、天候が急変する大自然での長期間の撮影や、粉塵が舞うような特殊なロケーションにおいても、クリエイターは機材トラブルの不安に気を取られることなく、目の前の被写体と演出のみに深く集中できる環境が約束されます。
プロフェッショナルなフォーカスワークを支えるシネマ標準の操作系
映画やドラマの制作現場で求められる、ミリ単位の精密なピント送りを実現するため、フォーカスリングおよびアイリスリングには業界標準である0.8 MODギアが採用されています。ワイヤレスフォローフォーカスシステムとの親和性が非常に高く、フォーカスプラーによる厳密で滑らかな操作に確実に応える適度なトルク感を備えています。また、Irixシネマレンズシリーズ全体でギアの位置や回転角、重量バランスが統一設計されているため、撮影中に15mmや45mmといった他の焦点距離のレンズへ交換する際にも、リグやジンバルの再バランス調整にかかる時間を大幅に短縮し、現場のワークフローを劇的に効率化します。
マグネット式マウントシステムが生み出す現場での拡張性
前玉が大きく湾曲して突出する超広角レンズは、通常、マットボックスの装着やフィルターワークが非常に困難であるという弱点を抱えています。しかし、本製品は独自の「マグネット式マウントシステム(MMS)」をフロント部に搭載しており、専用のMMS対応NDフィルターやレンズフードを磁力で瞬時に、かつ確実に取り付けることが可能です。これにより、太陽光の向きや照明条件が刻々と変化する屋外ロケにおいても、適切な露出コントロールを迅速に行うことができ、11mm特有のダイナミックな映像表現と、シネマカメラに求められるシビアな露出管理を妥協することなく両立させています。
Q: Eマウントのフルサイズセンサー搭載カメラでケラレ(ヴィネット)は発生しますか?
A: 本製品はフルサイズセンサー(イメージサークル43.3mm)を完全にカバーするように設計されているため、Sony FX9やFX6、α7S IIIなどのフルサイズEマウントカメラで使用しても、四隅が黒くケラレることはありません。
Q: オートフォーカス(AF)や電子接点による手ブレ補正には対応していますか?
A: いいえ、本製品は完全なマニュアルフォーカス(MF)のシネマレンズであり、AF駆動モーターや電子接点は搭載していません。ピント合わせは手動またはフォローフォーカスを使用してください。
Q: レンタルセットにはMMS対応のNDフィルターやレンズフードは含まれますか?
A: 基本のレンタルセットにはレンズ本体と前後キャップのみが含まれます。MMS(マグネット式)対応の専用NDフィルターやフードが必要な場合は、別途オプションとして追加レンタルしていただく必要がありますので、予約時に付属品リストをご確認ください。
Q: ジンバル(DJI RS 3 Proなど)に載せてバランスを取ることは可能ですか?
A: はい、重量は約1105gとシネマレンズとしては比較的軽量かつコンパクトに設計されているため、DJI RS 3 Proなどのミドル〜ハイエンドクラスのジンバルであれば、十分にバランスを取って運用することが可能です。
Q: 11mmという超広角ですが、前面に一般的なねじ込み式の丸型フィルターは装着できますか?
A: 前玉が突出しているため、一般的なねじ込み式フィルター用のネジ切りはありません。フィルターを使用する場合は、Irix専用のMMS(マグネット式)フィルターを使用するか、外径95mmに対応したクランプオン式のマットボックスをご用意ください。
Q: 他のIrixシネマレンズ(15mmや45mmなど)とギアの位置や直径は統一されていますか?
A: はい、Irixシネマレンズシリーズは、フォーカスおよびアイリスギアの位置、0.8 MODのギアピッチ、フロント外径(95mm)がシリーズ間で統一されています。これによりレンズ交換時のリグ調整の手間を最小限に抑えられます。
Q: 屋外での雨天撮影など、悪天候下でもそのまま使用できますか?
A: 本製品はマウント部を含む主要箇所にラバーOリングによる防塵防滴シーリングが施されており、小雨や砂埃の舞う環境下でも耐えうる設計です。ただし完全防水ではないため、水中撮影や豪雨の中での長時間の使用は避けてください。
Q: 業務用途で長期間利用したいのですが、利用途中でレンタル期間を延長できますか?
A: はい、次の予約が入っていない場合に限り、レンタル期間の延長が可能です。ロケのスケジュール変更などで延長が必要になった場合は、マイページからお手続きいただくか、お早めにサポートデスクまでご連絡ください。
焦点距離: 11mm
T値(絞り): T4.3 - T22
マウント: ソニーEマウント
フォーマット対応: フルサイズ(イメージサークル 43.3mm)
最短撮影距離: 0.27m
フォーカスリング回転角: 180度
アイリスリング回転角: 75度
ギアピッチ: 0.8 MOD
絞り羽根枚数: 9枚(円形絞り)
フロント外径: 95mm
フィルター径: なし(専用マグネット式MMSシステム対応)
防塵防滴構造: あり(ラバーOリングによるシーリング加工)
距離表記: メートル(m)
寸法: 約118 × 95 mm(ソニーEマウント版)
重量: 約1105g
Irix Cine lens 11mm T4.3 PL E ウント メトリック(IL-C11-SE-M)