Canon EF-M11-22mm F4-5.6IS STM 概要・特徴
圧倒的な高画質を実現したコンパクトでスタイリッシュなデザインの「EF-M」レンズ。
圧倒的な高画質と小型化を両立
ショートバックフォーカスの特性を生かしながら、ガラスモールド非球面レンズ2枚とUD(Ultra Low Dispersion=特殊低分散ガラス)レンズ1枚を効果的に配置することにより、中心から周辺領域までの高解像・高コントラストな高画質とミラーレスカメラ専用レンズにふさわしい小型化を両立しています。また、EFレンズシリーズで初となるレンズ収納機構を採用し、持ち運びする際のコンパクト化を実現しました。
動画撮影時に威力を発揮する卓越したAF性能
動画に最適な軽量のフォーカスレンズや、リードスクリュータイプのステッピングモーター(STM)によって駆動するリアフォーカス機構を採用することで、静止画だけでなく動画撮影時においても非常に静かでスムーズなAFを実現します。
静止画・動画撮影に最適な手ブレ補正機能
静止画撮影時に、シャッター速度換算で約3段分(キヤノン基準による。一般的に手ブレのない撮影ができるシャッタースピードの限界といわれる「1/(焦点距離×1.6)」秒に対して)の手ブレ補正効果を実現。また、歩きながらの動画撮影などに有効な広い手ブレ補正範囲を持つダイナミックISを搭載。
快適な撮影を実現する各種仕様
最短撮影距離は0.15m、最大撮影倍率は望遠側で0.30倍を実現し、より被写体をクローズアップした撮影が可能。
球面レンズの限界を超越、非球面レンズ
基本的に写真用レンズは、数枚の球面レンズの組み合せによって構成されますが、設計技術がどんなに向上しても、球面レンズには理論上、平行光線を完全な形で一点に収束することはできないという、幾何学上の問題があり、実現できる描写力に限界がありました。
そして、大口径レンズの球面収差補正、広角レンズの歪曲収差補正、ズームレンズの小型化。この3つのテーマを解決するために生まれたのが非球面レンズです。
加工および形状の精密測定の点で、実現が困難とされ、かつては「夢のレンズ」と呼ばれていましたが、キヤノンは、いち早く製造技術開発に取り組み、1970年代前半には世界初の商品化に成功しています。製造には0.02ミクロンの研磨精度を誇る独自の量産加工技術を応用。この研削非球面レンズは、Lシリーズならではの研ぎ澄まされた描写性能を実現しています。
さらに、キヤノンは、ガラスモールド非球面レンズ、レプリカ非球面レンズの大量生産に成功。Lシリーズ以外のEFレンズにも、非球面レンズの特性を活かし、コンパクトで、優れた描写力を持つ普及レンズを数多く開発しています。
蛍石と同様の光学性能、UDレンズ&スーパーUDレンズ
理想の色収差補正をより多くのレンズで。このテーマのもとに開発されたのがUD(Ultra Low Dispersion)レンズです。二次スペクトルの除去に効果の高い、低屈折・低分散特性を持った光学素材、蛍石のように異常分散特性を備え、2枚で蛍石1枚にほぼ匹敵する性能を備えています。
また、1993年にはUDレンズの光学性能を大幅に向上させたスーパーUDレンズも開発。色収差の補正、レンズのコンパクト化に大きく貢献しています。
クリアな描写力と小型化を実現 DO※レンズ/積層型回折光学素子
光には、障害物の端を通過するとき、障害物の裏側に回り込む「回折」という性質があります。この現象を利用して光の進路をコントロール。世界で初めて各収差の補正に成功したのがキヤノンのDOレンズです。
撮影レンズの表面に数mm~数10µmの溝を同心円状につくり、一枚で蛍石レンズと非球面レンズの特性を同時に実現することに成功。通常、レンズを小型化するためにレンズ同士の配置を狭めると色収差が増大します。しかし、DOレンズを組み込むことで色収差を打消し、高画質と小型化を実現しています。
DOレンズには、2積層型、3積層型、そして新開発の密着2層型の3種類があります。
DOレンズ/積層型回折光学素子
※ DOとは、Diffractive Optics(回折光学素子)の略称
Canon EF-M11-22mm F4-5.6IS STM 仕様
●35mm判換算:18-35mm相当
●レンズ構成:9群12枚
●絞り羽根枚数:7枚(円形絞り)
●最小絞り:22-32
●手ブレ補正効果:約3段
●最短撮影距離:0.15m(ズーム全域)
●最大撮影倍率:0.30倍(22mm時)
●特殊光学素子:ガラスモールド非球面レンズ×2、UDレンズ×1
●フィルター径:55mm
●最大径:60.9mm
●全長:58.2mm(レンズ収納時)
●質量:約220g
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