いつもパンダスタジオレンタルをご利用いただき、ありがとうございます。自称「三脚ソムリエ」のスタッフ櫻井です。
最近はビデオカメラだけでなく、キヤノンEOSシリーズをはじめとする一眼レフカメラや、SONY αシリーズやコンパクトシネマカメラのFX3やFX6、PanasonicルミックスGシリーズといったミラーレスデジカメ等でも動画撮影される方が増えてきております。
ただ、デジタルカメラの仕様は良く分かっていても、三脚に気を使う方はそれほど多くないのではないでしょうか。
カメラが高性能化していく中で、三脚をしっかりしたものを使わないと、せっかくの画がガクガクになって台無しになってしまいます。4K, 8Kの撮影を行うのであれば、カメラを支える三脚の特性もしっかり理解する必要があると思います。
三脚解説シリーズとして、第一回は「動画用三脚と写真用三脚の違いに関して」、第二回は「動画用三脚の仕様の見方」、第三回は「動画用三脚のエントリーモデルの比較について」説明いたしました。
そこで、第四回目となる今回は、動画用三脚でよくある質問の「グランドスプレッダー」モデルと「ミッドスプレッダー」モデルでは何が違うのか、概要をご説明をいたします。
スプレッダーとは?
この記事の内容
そもそも「スプレッダー」とは、動画用三脚の脚を止めるパーツのことで、これがないと、三脚の開脚部分が固定できませんので、動画用三脚には必ず付属しております。ちなみに写真用三脚にはこの機構がありません。スプレッダーの位置が脚の真ん中にあるものが「ミッドスプレッダー」モデルで、地面に接しているものが「グランドスプレッダー」モデルとなります。それぞれの特性は以下のとおりです。
グランドスプレッダーモデルの特性
脚の接地面が三脚+スプレッダーとなり多くなる事や、三脚の根元部分に設置されるので、ミッドスプレッダーモデルと比べて三脚自体の安定性が高いです。一方で、脚自体の高さ3本とも揃える必要がありますので、段差のある階段やホールの席をまたぐ必要があるような不整地での撮影では使用はできません。ある程度の平面が取れた道路や、水平が取れているスタジオ等での撮影に適しています。シビアなカメラワークが要求される現場では、安定性の高いグランドスプレッダーモデルが好まれるケースが多いです。
ミッドスプレッダーモデルの特性
搭載箇所が三脚の中央付近なので、安定性はグランドスプレッダーに劣りますが、脚の長さをそれぞれ調整できますので、山や階段などの不整地の現場においても利用できます。アウトドアからインドアまで、どこでも場所を選ばず撮影が可能です。また、スプレッダー自体が小型なので、グランドスプレッダーモデルよりも重量が軽くなることもメリットとしてあげられれます。
結局、どちらのモデルを選ぶべきか?
ミドルクラス以上の動画用三脚は、たいてい「グランドスプレッダー」、「ミッドスプレッダー」の両方のモデルがあり、どちらを購入してもスプレッダーは後付けで交換できるようになっています。また、販売価格に関しても、ほとんど同じだと思います。どちらのモデルを購入するか迷われるかもしれませんが、まずは自分の撮影する現場を想定してみて選択していただき、必要に応じてスプレッダーのみ買い足していただければ問題ございません。
一方で、比較的安価なエントリーモデルの動画用三脚に関しては、ほぼ「ミッドスプレッダー」モデルのみの設定となっております。これは、搭載するカメラ自体の重量がそこまで重く想定されていないので、シビアな安定性を求める必要がない事、ミッドスプレッダーの利点である重量が軽く仕上げられる事、不整地でも撮影場所を選ばず利用できる事、そもそもスプレッダー交換する機構を作らない事で脚自体の機構がシンプルにできて、故障確率を減らしたり、コストダウンができる事が大きな理由となるでしょう。
購入の前に・・
パンダスタジオレンタルでは、さまざまな動画用三脚をレンタルラインナップに加えております。
購入すれば高価な動画用三脚も、レンタルすれば安価に済ますことが可能です。ぜひパンダスタジオレンタルで試用してみてはいかがでしょうか。また、使用して印象がよければ、購入も可能ですので、ご検討いただければと思います。
次回について
「動画用一脚」についてブログで解説させていただく予定です。しばしお待ちくださいませ。
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