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動画用三脚の固定方法について
いつもパンダスタジオレンタルをご利用いただき、ありがとうございます。自称「三脚ソムリエ」のスタッフ櫻井です。最近はビデオカメラだけでなく、キヤノンEOSシリーズをはじめとする一眼レフカメラや、SONY αシリーズやコンパクトシネマカメラのFX3やFX6、PanasonicルミックスGシリーズといったミラーレスデジカメ等でも動画撮影される方が増えてきております。ただ、デジタルカメラの仕様は良く分かっていても、三脚に気を使う方はそれほど多くないのではないでしょうか。カメラが高性能化していく中で、三脚をしっかりしたものを使わないと、せっかくの画がガクガクになって台無しになってしまいます。4K, 8Kの撮影を行うのであれば、カメラを支える三脚の特性もしっかり理解する必要があるのではないでしょうか。
今回はあまり意識はされていないと思いますが、動画用三脚の固定方法に関して、概要を説明をいたします。大多数の動画用三脚は3段脚となります。高さを調整する固定箇所は各脚で2か所あり、脚が3本あるので、合計で6か所の調整が必要となります。
どうやって三脚の高さを固定するの?
大きく分けて3つの方式に分かれます。
① 回転式
動画用三脚ではこの方式がスタンダードとなっています。脚の固定部分にツマミがありそれを回転させて固定する方式です。
耐荷重不足で脚が滑り落ちてきた場合、ドライバーや六角レンチを使って耐荷重の調整が可能。
構造がシンプルな為、壊れにくい。
自分でメンテナンスが比較的容易に行える。(国内メーカーのLibecであれば、メンテナンスビデオを見て、自分でパーツ交換が可能)
他の方式と比べるとセットアップが遅い。(ツマミを回転させるという動作が他の方式に比べて煩わしい)
この方式を採用した動画用三脚
② レバー式
脚を固定する場所がレバーとなっています。最近は徐々に見なくなってきました。
セットアップがワンタッチなので、回転式に比べると早い。
モデルによってはロックした際に「カチッ」という音がする(コンサートなどでの撮影では敬遠されがち)
①の方式に比べ、耐久性が劣る
現場で脚が徐々に落ちてきた場合、その場での耐荷重の調整が厳しい。
この方式を採用した動画用三脚
③ 一括ロック方式
②のレバー式を発展させ、上方にあるレバーをロックすることで、中断、下段の脚も同時に固定できる方式。
SachtlerのFlowtechシリーズがこの方式を採用。
上段脚のロック(3か所)のみで済むので、他の方式に比べ圧倒的に速くセットアップが可能。
手元でロックできるので、しゃがまなくて済む。
一括ロックの構造は複雑となり、他の方式に比べ壊れやすい傾向がある。
構成部品が多いので、三脚自体の重量が他の方式に比べて重くなる。
他の方式に比べ非常に高価。
まとめ
オリジナル製品の販売のお知らせ
パンダスタジオレンタルでは機材のレンタルのほか、一部製品の販売も行っております。先日、数量限定でパンダスタジオのオリジナル三脚ケースとLibecのエントリー三脚を組み合わせたオリジナルセットを3点作りましたので、そちらもご検討よろしくお願いします。
次回のお知らせ
「カウンターバランスの方式について」を次回のブログで解説させていただきます。
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