いつもパンダスタジオレンタルをご利用いただき、ありがとうございます。自称「三脚ソムリエ」のスタッフ櫻井です。最近はビデオカメラだけでなく、キヤノンEOSシリーズをはじめとする一眼レフカメラや、SONY αシリーズやコンパクトシネマカメラのFX3やFX6、PanasonicルミックスGシリーズといったミラーレスデジカメ等でも動画撮影される方が増えてきております。ただ、デジタルカメラの仕様は良く分かっていても、三脚に気を使う方はそれほど多くないのではないでしょうか。カメラが高性能化していく中で、三脚をしっかりしたものを使わないと、せっかくの画がガクガクになって台無しになってしまいます。4K, 8Kの撮影を行うのであれば、カメラを支える三脚の特性もしっかり理解する必要があるのではないでしょうか。
今回は基本的な事項となりますが、前回の「動画用三脚のカメラプレートの種類」に引き続き、その固定方法に関して、概要を説明をいたします。
この記事の内容
どうやってカメラプレートと三脚を固定するの?
大きく分けて3つの方式に分かれます。
① クイックシュー方式
ワンタッチで接続できる一番シンプルな方式です。ただし、カメラの前後バランスの調整を、カメラプレートをスライドさせて行うことができませので、調整幅が小さくなります。写真はLibecのTH-650HD(現在は生産完了)ですが、カメラプレート内のネジ移動幅は55mmです。上からカメラプレートをはめ込むとプレートがロックされる仕組みです。
② スライドプレート方式
カメラプレートを水平方向に入れ込む方式です。カメラプレート自体がスライドするので、カメラの前後バランスが取りやすいのがメリットとなります。例を挙げるとスライドプレート方式を採用しているLibecのRH25Dのスライドプレート移動幅は80mm+プレート内のネジ移動幅が76mmある(*メーカーページ参照)ので、調整幅のトータルとしては156㎜の長さとなります。これはクイックシュー方式の650Exと比べ、2.5倍以上の前後バランスの調整幅があります。ただ、スライドプレートを入れるのに水平を保つ必要があるので、カメラシステムの重量が大きくなってくると、セットするのが次第に困難になってきます。
③ スライドプレート方式とクイックシュー方式の両方を組み合わせた方式
クイックシュー方式と似ており、カメラプレートを下図のように斜め上からセットします。スライドプレート方式のようにカメラプレートの水平を維持する必要がなく、カメラの自重を使ってカメラプレートをセットできるので楽です。た、スライドプレート方式と同様に、カメラプレートが前後にスライドするので、カメラバランスの前後バランスの調整が楽になります。一方で、ヘッド側のカメラプレート固定力がきちんと保たれているかどうか、ユーザー側で定期的に確認し、必要に応じて調整する必要がございます。Libecは「SNAP ON/OFF PLATE」という方式を採用しており、それがこの方式に当たります。
海外メーカーのSachtlerは「サイドロード」方式で同様な機能を実現しています。
まとめ
オリジナル製品の販売のお知らせ
パンダスタジオレンタルでは機材のレンタルのほか、一部製品の販売も行っております。先日、数量限定でパンダスタジオのオリジナル三脚ケースとLibecのエントリー三脚を組み合わせたオリジナルセットを3点作りましたので、そちらもご検討よろしくお願いします。
次回のお知らせ
「動画用三脚の脚ロック方式」を次回のブログで解説させていただきます。
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